資材計画: 2009年2月アーカイブ

部品表

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Bill of Materials B/MP/L

工場には製品をつくるために必要な部品や原材料など、いろいろな品目が存在する。部品表とは、製品と組立品、組立品と部品それに部品と原材料といった品目と品目の関連を示した一覧表のことをいう。部品表は、その情報のもち方からみてサマリ一部品表とストラクチャ部品表とに分けられ、用途別にみると設計部品表、生産部品表、計画部品表、スペア部品表などがある。また、部品表の表現方法で捉えると、一段階部品表、多段階部品表、集合部品表がある。
一般に部品表は、Bill of Materials を略してB/Mといわれ、これを表示した一覧表をパーツリスト(Parts List)といい、どちらも部品表と呼ばれる。B/Mと称した場合、部品表としてのマスターデータを指す場合が多い。
部品表は、親品目と子品目の関連を示すために、品目データと製品構成データの2つのマスターデータで表現される。

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品目データ:製品、組立品、部品、原材料など、品目に固有な情報をまとめたものであり、品目番号や品目名称それにリードタイムなどの項目から成る。
製品構成データ:親品目と子品目の関連で決まる情報をまとめたもので、親品目番号、子品目番号、原単位などから成る。
このようにしてつくられた部品表は、製造企業のほとんどの部門において用いられる。たとえば設計部門では、類似製品の設計や設計変更の影響把握などに使われ、生産技術部門では、工順の検討やリードタイムの見直しなどに用いられる。また、MRPではこの部品表を駆使して部品や材料の手配計画を行う。次に部品表の主な用途を示す。


関連用語: 展開手法


独立需要品目

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Independent Demand Items

工場では、製品、組立品、部品、それに原材料など、数多くの品目を扱っている。これらの品目を需要の観点で捉えると、他の品目とは無関係に、独立して需要が発生する品目と、他の品目に従属して需要が設定される品目とがある。前者を独立需要品目といい、後者を従属需要品目と呼ぶ。 一般に、独立需要品目とは、他の需要とは直接的な関連をもたず予測でのみ、その需要が求められる品目を指す。 このような品目には、製品やサービス部品などがあり、通常、販売部門で扱う品目が対象となる。これは顧客から個々の品目1つひとつに対して需要が発生するのであって、品目同士お互いに需要の関連はもっていない。独立需要品目は、予測や生産計画で対象となる品目である。

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関連用語: 需要特性独立需要
反意語: 従属需要品目


独立需要

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Independent Demand

品目の需要特性には、個々独立して需要が発生するものと、ある需要に従属して需要が設定される場合とがある。前者を独立需要といい、後者を従属需要と呼ぶ。 独立需要とは、単体としての製品やキット製品、それにサービス部品など、顧客からの要求で発生する需要をいう。この需要は、各品目に個別に独立して発生し、他の品目との関連は一切もたず、そのままの形で生産計画の編成に使われる。また、独立需要の対象となる品目を独立需要品目と呼び、通常、生産計画の対象品目であって、MRPでは取扱うことがない。

関連用語: 需要特性独立需要品目
反意語: 従属需要

需要特性

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工場では、原材料、部品および製品など数多くの品目が存在する。しかし、これらのすべてが生産計画の対象となるわけではない。生産計画の対象となるのは、製品やサービス部品といった販売部門で扱う品目である。これらは、顧客からの需要が品目個々に発生するものであり、品目同士お互いに需要の関連は特にもってはいない。これに対し、需要が独立して発生しない品目もある。たとえば組立品や部品などがそれに当たる。
このように、需要の特性には、独立需要と従属需要とがあり、独立需要の対象となる品目を独立需要品目といい、従属需要の対象となる品目を従属需要品目と呼ぶ。

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従属需要品目

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Dependent Demand Item

品目を需要の観点で捉えると、他の品目とは無関係に独立して需要が発生する品目と、他の品目に従属して需要が設定される品目とがある。前者を独立需要品目といい、後者を従属需要品目と呼ぶ。一般に、従属需要品目とは、製品やサービスパーツなどの独立需要品目を基に、順次計算によって需要が求められる品目を指す。このような品目には、組立品、半組立品、加工部品、購入部品それに原材料までが含まれる。これらの品目は、必ず上位品目をもち、その上位品目の所要量を基にして、所要量計算を行うことで要求量が設定される。このような従属需要品目は、部品中心生産方式などの特殊な例を除いて、一般的には、MRPでの計画対象品目となる。

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関連用語: 需要特性従属需要
反意語: 独立需要


従属需要

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Dependent Demand

品目の需要特性には、個々独立して需要が発生するものと、ある需要に従属して需要が設定される場合とがある。前者を独立需要といい、後者を従属需要と呼ぶ。従属需要とは、組立品、部品それに原材料などのように上位に品目をもち、かつ、その要求によって従属的に発生する需要をいう。独立需要品目が、予測や受注によって需要が発生するのに対し、独立需要が設定されると、これに従って組立品から部品、部品から原材料といった形で順次計算によって求められる。このような従属需要の対象となる品目を従属需要品目と呼び、MRPの対象品目となる。

関連用語: 需要特性従属需要品目
反意語: 独立需要

リードタイム

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Lead Time 手番先行日数

オーダーを発行してから作業がなされ、そのオーダーが完了するまでの期間をいい、先行日数とか手番などともいわれる。通常、日数で表現される。
一般に次のようなものがある。
●ペーパーリードタイム 
●購買リードタイム
●製造リードタイム   
●外注リードタイム
リードタイムは部品表に登録するが、この時、部品表の品目に設定するか、製品構成にもたせるかによって、その意味合いはかなり違ってくる。ほとんどの製造業では、上位品目をつくる時点ですべての下位品目が、そろっていると仮定して、資材計画が行われる。この場合は図1で示すように、リードタイムは各品目に設定される。
また、船舶などの大型製品や特殊な製品を扱う製造企業、それに、製造や組立のリードタイムが非常に長い場合などは、図2で示すように、品目と品目の関連を示す製品構成にリードタイムを設定する。このようにすることで、部材の在庫期間が短縮でき、製造や組立の計画をより細かく行うことが可能となる。しかし、このような考慮は、一般の製造業では、ほとんど払わなくてよい。リードタイムの長さからいって、それほど神経質になる必要もないし、あまり長いリードタイムの場合は、図3で示すように、中間に管理品目を設定するのが普通である。
このようにして設定されたリードタイムを用いて、オーダーの予定開始日を算出する。

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関連用語: リードタイム計算


納期

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Due Date; Delivery Date

購買オーダーおよび外注オーダーにおいて納期とは、部品や原材料など、業者に品目を納めさせる期日のことであり、製造オーダーにおいては、製品や組立品など、製造される品目を完成させる期日のことである。しかし、一般的に納期といった場合は、製品などを親企業や顧客に納める期日のことをいう。


関連用語: リードタイム計算

ロットまとめ

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Lot Sizing ロットサイジング

MRPは、製品の必要量を基に、部品や素材の正味所要量を参照する。しかし、この所要量そのままでは発注や製造に適さない場合がある。ロットまとめとは、コストダウンや作業効率を考えて、算出された正味所要量をあるまとまった量にして、手配することである。

mrp_190-2.jpgロットまとめの種類には、期間を考慮してまとめる方法と数量によりまとめる方法とに大きく分けられる。前者には"固定期間まとめ"があり、一般に、需要が不規則で比較的高価な品目などはこれに適する。後者には"固定数量まとめ"や"経済発注量まとめ"などがあり、比較的需要が安定している品目などに適用される。その他、ロットまとめには図に示すような種類がある。


関連用語: MRP


Lot for Lot

ロットまとめの1つの方法で、素正味発注量(DOQ:Discrete Order Quantity)などとも呼ばれ、各期間に発生した正味所要量をそのままオーダー数量とする。これは主に、高価な品目や断続的に要求が発生する品目によく使われる。また、固定期間まとめで1期間を指定した時と同じになる。

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関連用語: ロットまとめ

Lot Sizing ロットまとめ

ロットサイジングとは、一般にロットまとめとも呼ばれ、コストダウンや作業効率を考えて、正味所要量をあるまとまった量にまとめて手配することである。


関連用語: MRP
Low Level Code

部品表の中で、その品目が使われている最も下位のレベルコードを指す。それは1つの製品のみに限らず、あらゆる製品を対象として考慮される。たとえば、図の製品Zではレベル1と2に使われている部品bのローレベルコードは2ということになる。このようにして設定されたローレベルコードは、品目に登録され、MRPの所要量展開において、レベル・バイ・レベルの展開を行うために使われる。

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関連用語: 所要量展開レベルテーブル

Level by Level

"レベルごとに"という意味で、普通"レベル・バイ・レベルの展開"として使われる。通常、共通品はいろいろな製品に使われ、またその使われるレベルもまちまちである。しかし、ある品目が、いろいろな製品や何段ものレベルに使われ、展開では何度となく現われたとしても、総所要量計算や正味所要量計算それにロットまとめなどの一連のMRP処理は、1品目につき1度だけ行えばよい。このことからMRPの所要量展開はレベル・バイ・レベルの展開でなければならない。たとえば、図の品目bは、レベル1と2に使われているが、レベル・バイ・レベルの展開では、レベル1で展開された品目bはレベル2の品目bと一緒に所要量計画が行われる。

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関連用語: 所要量展開レベルテーブルローレベルコードアクティビティ・チエーン

レベルテーブル

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Level Table

MRPをレベル・バイ・レベルつまり、レベルの小さなものから順に実行するための管理用のテーブルである。レベルテーブルの縦方向は、ローレベルの最大値分だけ確保する。これは製品構成の深さなどとも呼ばれる。また横方向は同じレベルの品目点数分だけ必要になる。これは製品構成の深さに対して広がりとも呼ばれ、この広がりがいくつになるかを設定することは難しい。そこで一般的には横の広がりについては、アクティビティ・チェーンという方法を用いて管理する。いま、アクティビティ・チェーンを考慮しないとしたら、レベルテーブルには図のように各品目が設定され、レベルの小さな品目、たとえばレベル1のP、Xなどから順にMRPが実行される。

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関連用語: 所要量展開アクティビティ・チェーンローレベルコード

Regeneration 日程再計画

MRPの運用方法の1つで、普通、日程再計画といわれる。この方法は、前回立案した計画をまったく白紙にもどして、もう1度すべての生産計画を入力してMRPを実行する方法で、維持するデータ量が少なく、間違いが累積しない反面、処理時間が多くかかる。詳細は日程再計画を参照。


反意語: 正味変更
Calculating Lead Time 先行計算手番計算

オーダーの納期を基に、リードタイムを用いて購買オーダーであれば発注の予定日、製造オーダーであれば製造指示の予定日となるオーダーの予定開始日を算出することをリードタイム計算という。このリードタイム計算の方法には大きく2通りある。1つは固定リードタイム計算であり、他方は変動リードタイム計算である。

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関連用語: 固定リードタイム計算変動リードタイム計算


予備引当

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"よびひきあて"と読み、引当に対する1つの考え方である。これは、単に数量があるかないかを確認するだけのやり方で、通常は帳簿上で行われる。MRPにおける引当は、この予備引当に当たり、現在庫と注残への引当が行われる。


関連用語: 引当
反意語: 確定引当

予定開始日

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Planned Release Date

購買オーダーであれば発注の予定日であり、製造オーダーであれば製造指示の予定日に該当する。従属需要品目のオーダーについて、その予定開始日の設定はMRPのリードタイム計算により行われる。


関連用語: リードタイム計算

余剰数

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期間数量まとめやPPBにおいて、端数まるめが行われた場合の、正味所要量とまるめられた予定オーダーとの差を余剰数という。この余剰数は、以降の期間の正味所要量へ引当てられる。
たとえば、図の期間1の予定オーダーの数量は当初、55個であったが、まるめることによって60個となり、5個の余剰数が発生する。ここで余剰数の引当計算を行わない場合、期間4の予定オーダーは正味所要量35個がまるめられて40個となるが、余剰数の引当計算を行うことにより、期間3の余剰数5個は期間4の正味所要量35個に引当てられ、その予定オーダーは30個となる。

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関連用語: 端数まるめ


まるめ単位

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端数まるめにおける、まるめの基準値をいう。


関連用語: 端数まるめ
リードタイム計算の1つの手法で、ロットの大きさにより、リードタイムを変動させる方法である。一般には、品目に設定された段取や移動などの時間は固定として捉え、1個当たりの実作業時間を用いて、次の式により求める。

予定開始日=納期-〔(待ち+段取+後処理+移動)+オーダーの所要量×1個当たりの実作業時間〕

変動リードタイムは、ロット・フォー・ロットや固定期間まとめのように、たえず設定されたオーダーの所要量が変動する場合には有効である。

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関連用語: リードタイム計算


不良率

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Failure Rate

上位の品目をつくる際に、部品や素材が不良となる割合を示す。不良率は、あくまでも上位品目との関係によって決まるものであって、部品や素材の種類によって決まるものではない。このような意味において、不良率は製品構成(P/S)に設定する場合が多い。また、所要量展開における、不良率を考慮した下位品目の所要量の算出は、次式で求めることができる。

下位品目所要量=上位品目所要量×原単位×1/1-不良率


関連用語: 所要量計算

歩留

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Yield

ある品目をつくった際、その中に含まれる良品の割合をいい、通常、製造数に対する良品数の比率で示される。

歩留=良品数/製造数

また、歩留を材料の面で考えると原材料生産性となり、次の式で表現される。

原材料生産性=生産量/原材料使用量

歩留そのものは、品目自体についての良品の割合である。このため、一般的には、品目(P/M)の項目として設定される。


関連用語: 所要量計算

引当

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Allocation 

正味所要量計算 製品や部品をつくるためのオーダーやサービス部品などの要求に対し、必要な部品または原材料などの品目を必要な分だけあらかじめ確保することである。一般に、"引当(ひきあて)"という場合、2つの解釈がある。1つは引当てられた品目数量を確保し、他の要求に対し流用しない方法で"確定引当"という。また、他方は、単に数量があるかないかの確認を行うだけのやり方で"予備引当"と呼ぶ。
MRPにおける在庫引当は、この予備引当に当たり、すでに在庫されている数量とまだ納入されていない発注残への引当を行う。これは、正味所要量計算ともいわれる。


関連用語: 発注残

端数まるめ

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期間を固定した"まとめ"方や、PPBなどは、まとめられた数量がそのたびごとに変化する。これを発注や製造指示に適した形に補正する必要が出てくる。この補正を、一般にロットの端数まるめという。まるめることによって発生した余剰数は、次の必要数に引当られる。このことで、正味所要量に近い形で予定オーダーの数量が決定する。

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関連用語: ロットまとめ


バケット

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Bucket

MRP計画表で示された1つひとつの期間を指す。"バケットの大きさ"といった場合には、1期間の大きさを表わし、この大きさをどのくらいまたは何日に設定するかで、MRPの計画の細かさが決まってくる。
一般的には、バケットの大きさは3日から1週間くらいで、かつ計画期間は、3ヵ月から6ヵ月くらいである。仮にバケットの大きさを3日とし、3ヵ月の計画期間とした時、毎月の稼働日を22日に設定すると、22バケット必要になる。このバケット数は、MRPの処理時間に関連するため、必要期間内で設定する方がよい。バケットの大きさの決定要因としては、製造指示のサイクルや実績収集の度合など、購買や製造の管理の細かさによる。

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関連用語: MRP計画表


ネットチェンジ

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Net Change 正味変更

MRPの運用方法の1つで、普通、正味変更といわれる。この方法は、前回のMRPからの変更分のみを入力してMRPを実行するやり方で、処理時間が少なくて済む反面、維持するデータ量が多く、また間違いが累積して残るなど、難しい面もある。詳細は正味変更を参照。


反意語: 日程再計画

日程再計画

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Regeneration リジェネレーション

MRPの運用方法には、前回の計画に対する変更分のみを入力する方法と、毎回すべての生産計画を入力するやり方の2通りがある。前者は、正味変更といわれ、後者を日程再計画と呼ぶ。日程再計画はリジェネレーションなどとも称され、前回立案した計画をまったく白紙にもどして、もう1度すべての生産計画を入力してMRPを実行する方法である。たとえば、図の例では、前回の生産計画と異なる部分は、製品Zの期間6の所要量が15個から25個に変更になっただけである。しかし、日程再計画では、この所要量を25個に直してすべての生産計画を新たに入力する。
このやり方は、運用方法が比較的手軽なことから、多くの企業が採用している。また、このやり方は生産計画のすべてを対象として再度やり直すため、前回の間違いが累積されず、維持するデータ量が少なくて済む反面、1回当たりのMRPにかなり多くの処理時間を費やすことになる。したがって、MRPの運用サイクルは、週単位のような比較的長い期間がとられることが多い。

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反意語: 正味変更


取消

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Order Cancel オーダーキャンセル

MRPによる勧告の1つで、オーダーキャンセルともいわれる。これは何らかの理由で、すでに手配済となっているオーダーを取消す場合に用いられる。たとえば、図のような部品aの計画に対して、製品Zの期間3が20個、期間6が15個キャンセルされたとすると、部品aの期間3の総所要量は15個となり、期間6の総所要量は0となる。このような状態の時、期間5にある総所要量19個は、期間4の使用可能在庫22個でまかなうことができる。このため、期間5の注残50個は、その期間を納期とする必要性がなくなり、期間6、期間7へと順次納期調整が行われ、結果的に部品aの計画期間内では不要なオーダーであることが判別する。このように注残や仕掛となっているオーダーの中止をする勧告を取消という。

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関連用語: 勧告


督促

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Expedite エクスペダイト

MRPによる勧告の1つで、エクスペダイトともいわれる。これは、何らかの理由で、すでに手配済となっているオーダーの納期を早める場合に用いられる。たとえば、図のような部品aの計画に対して、製品Zの期間3に数量10個が追加されたとすると、部品aの期間3に正味所要量8個が発生する。しかし、部品aのリードタイムは4期間であるため、今から8個分の発注は不可能である。このため、期間5に手配されている注残の納期を2期間早めて期間3にすれば、対処可能となる。このように、注残とか仕掛の納期を早めるような勧告を督促という。

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関連用語: 勧告


手番計算

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Lead Time Off-set リードタイム計算先行計算

通常、リードタイム計算とか先行計算といわれ、オーダーの納期を基に、リードタイムを用いて着手日や発注日を算出することをいう。詳細はリードタイム計算を参照。


関連用語: 手番

手番

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Lead Time リードタイム先行日数

手配番数の略で、基準日程により決められる。これはリードタイムや先行日数などと同じ考え方で、通常1日を1手番としている場合が多く、着手手番の算定に用いられる。詳細はリードタイムを参照。


関連用語: リードタイム計算

手配

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Order

一般に手配とは、ものの調達や生産を円滑にするために、各必要事項の準備を行うことをいう。情報システムのデータ名称として"手配"という場合には、購買や製造に必要なオーダー情報を集めたもので、オーダー番号、品番、納期、所要量、オーダー状況などの項目をもっている。

デクスペダイト

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De-expedite 延期

MRPによる勧告の1つで、一般的には延期とか遅延などといわれている。これはすでに手配済のオーダーの納期を遅らせたい場合に用いられる。詳細は延期を参照。


関連用語: 勧告

抽出

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所要量展開の1機能で、一段階所要量展開で、展開され算出された子品目の所要量をレベルの小さな順に1品目ずつ取り出す機能をいう。取り出された所要量は、正味所要量計算やロットまとめなどのMRPの一連の手配計画が行われる。
次に品目Aの子品目の所要量を抽出する例を示す。この例では、最初の抽出依頼により、レベルテーブルのgを参照し、これを基に品目gに登録されている所要量20個をまず抽出する。この時、gの抽出は終了したので、品目gのアクティビティ・チェーンに登録されているfをレベルテーブルに登録しておく。抽出された品目gの所要量は総所要量計算、正味所要量計算が行われ、gの予定オーダがつくられる。この品目gの計画が終了すると次は品目fの抽出が始まる。これも品目gと同じようにレベルテーブルを参照して所要量を抽出する。このようにして、以降も同様の手順で抽出のあるたびに、レベルテーブルの小さなレベルに登録されている品目から順に、その所要量を抽出して、MRPの一連の計画を行う(次頁図参照)。

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関連用語: 所要量展開一段階所要量展開


ダンパー

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Damper

MRPを運用していくうえで計画に対する変更は必ず発生する。この変更には、計画をまったくだめにしてしまうような大きな変更から、ほとんど計画には影響しない小さな変更まである。しかし、何らかの歯止めがなければ、MRPはすべての変更を受入れて新しい計画を編成してしまう。ダンパーとは、計画にほとんど影響しない小さな変更の場合、MRPの再計画をしないように吸収してしまうことをいう。一般に変更は、納期と数量によって行われ、これに対応してダンパーも期間による吸収と数量による吸収とがあり、前者を期間ダンパー、後者を数量ダンパーという。期間ダンパーは、納期の前後それぞれ何日以内、数量ダンパーはオーダー数量の上下それぞれ何個以内の変更であれば、MRPの再計画は行われない。


関連用語: 期間ダンパー数量ダンパー

単純所要量結合

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Single Level Pegging 一段階所要量結合

一段階所要量結合とかシングルペギングなどともいわれ、あるオーダーとその一段階上位のオーダーとの関連を保つ方法をいう。詳細は一段階所要量結合を参照。


関連用語: 所要量結合

総所要量計算

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Calculating Gross Requirements

MRPの計画機能のうち、最初に行われる計算である。これは、MRP計画表を使って、手配計画をしようとしている品目が要求されている数量を期間別に捉え、これらをまとめて総所要量を算出する。仮に、図のような製品X、Zの生産計画と部品aのサービス要求がある場合、部品aの総所要量は図のように求められる。また、総所要量計算によって期間別にまとめられた総所要量は、次に在庫や注残への引当をする正味所要量計算の機能へと引き継がれる。

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mrp_133-2.jpg関連用語: 資材所要量計画




総所要量

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Gross Requirements

各品目ごとの要求量を所要量という。これには、上位品目をつくるための部品として要求されるものや、サービスパーツとして要求されるものがある。そして、これらの所要量を期間ごとにまとめたものを総所要量という。


関連用語: 総所要量計算

先行計算

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Lead Time Off-set リードタイム計算手番計算

リードタイム計算とか手番計算などともいわれ、オーダーの納期を基にリードタイムを用いて、オーダーの着手日または発注日を算出することである。詳細はリードタイム計算を参照。


関連用語: 資材所要量計画

正部品表

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Bill of Materials   Parts List

パーツリストとしての部品表の表現は、展開手法の2つの面から捉えることができる。1つは展開形式であり、もう1つは展開方向である。正部品表とは、この展開方向の正展開の方法により作成された部品表をいい、一段階、多段階、集合の各展開形式と組み合わされて、一段階正部品表、多段階正部品表、集合正部品表と呼ばれる。


関連用語: 部品表正展開
反意語: 逆部品表

製品構成

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Product Structure P/S

一般にP/Sと呼ばれ、部品表を表現するために必要なマスターデータの1つを指す。これは、製品と組立品、組立品と部品、それに部品と原材料といった親品目と子品目との関連で決まる情報を1つにまとめたデータである。製品構成に含まれる項目には、親品目番号、子品目番号、原単位、不良率などがある。

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関連用語: 部品表


数量ダンパー

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Quantity Change Damper

わずかの数量変更に対して、MRPシステムが敏感に反応し、再計画をしないようにその変更を吸収する1つの方法である。これは、オーダーの数量の増減の幅を指定し、その範囲であれば、変更されたオーダーの数量の再計画をしない方法である。一般的には、数量の増加の場合には、少しの数量追加でも再計画を行い、数量減少の場合には、少しくらいのマイナス変更では再計画しないようにダンパーの設定を行う。


関連用語: ダンパー
反意語: 期間ダンパー

所要量展開

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Requirements Explosion

MRPの1機能で、作成されたオーダーを基に部品表を参照して子品目に展開し、各々の品目の所要量の算出を行う。 所要量展開の機能は、大きく一段階展開機能と抽出機能とに分けられる。一段階展開機能では、部品展開をしながら子品目の所要量を計算し、その結果をローレベルコードの順に登録する。また、抽出機能では、ローレベルコードの上から順に登録されている品目を抜き出す。これら2つの機能は、互いに対となって動作し、レベルテーブル、アクティビティ・チェーンを用いて、レベル・バイ・レベルの展開を行う。

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mrp_120-2.jpg関連用語: 資材所要量計画




所要量結合

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Pegged Requirements

ペギングともいわれ、製品、組立品、部品、原材料といった製品の構成にそって、これらのオーダー間の関連を保っておくことをいう。このことで、次のような対処が可能となる。
●納期遅れなどの問題が発生したオーダーが、どの製品オーダーに影響を与えるかがわかる。
●設計変更の影響するオーダーが把握できる。
●分割納入や先送りなどの指示がしやすい。
●在庫や注残の引当状況を確認する。
また、所要量結合のもち方には、一段階所要量結合と完全所要量結合がある。

所要量計算

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Calculating Requirements

所要量展開の1機能で、上位品目の必要数より該当品目がどれだけ必要なのかを計算によって求めることをいう。所要量計算の対象となる品目は従属需要品目であり、上位品目の所要量と該当品目の原単位を基に計算される。
次式は、該当品目の不良率を考慮した場合の所要量計算式である。

所要量=上位品目の所要量×原単位×1/1-不良率

この式での上位品目の所要量とは、展開前の品目のオーダー数量で、これに製品構成に設定されている原単位を乗じて、子品目の所要量を算出する。なお、不良率は製品構成に設定する例が多い。

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関連用語: 一段階所要量展開


所要量

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Requirements

リクワイアメントともいわれ、広義では、上位品目からの要求量を指す。この意味で、総所要量や正味所要量それにオーダー数量も所要量といえる。狭義での所要量は、所要量計算により求められた必要量を示す。これは、MRPの1機能である総所要量計算へと引継がれる。


関連用語: 所要量計算

正味変更

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Net Change、ネットチェンジ

MRPの運用方法には、毎回すべての生産計画を入力するやり方と、前回からの変更分のみを入力する方法の2通りがある。前者は、日程再計画といわれ、後者は正味変更と呼ばれる。
正味変更は、ネットチェンジなどとも称され、前回の計画に対し、その後変更が発生した差異分のみがMRPの対象となる。たとえば、図の例では、製品Zの生産計画の期間6の所要量15個が25個に変更された場合、前回計画した所要量15個との差異分+10個のみが正味変更としてMRPに入力される。このやり方は、今後のMRP運用の方法として多くの企業で現在検討されている。
これは、処理のたびにすべての計画を入力する日程再計画に比べ、変更の発生した部分だけの計画を行うため、1回当たりのMRP処理時間が短くて済み、頻繁にMRPを実行することが可能となる。日程再計画では、日々の変更や計画追加を一定期間ためておいて、月に1回ないしは週に1回MRP処理をするのが一般的である。正味変更のように毎日実行することは、時間の面で難しい。多品種少量でかつ多発する計画変更に迅速に対応していくには正味変更は非常に適している。しかし、すべての計画をやり直すことはしないため、間違いが累積されたり、維持するデータ量が多く、また運用の方法が難しいなど、検討すべき事項も多い。

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反意語:  日程再計画


正味所要量

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Net Requirements

正味所要量とは、品目の要求量に対し在庫や注残を引当てた後の実際に手配を必要とする数量を示す。これは、MRPの中の正味所要量計算で求められ、以降ロットまとめがなされて予定オーダーがつくられる。


関連用語: 正味所要量計算使用可能在庫

正味所要量計算

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Calculating Net Requirements

正味所要量計算は、MRPの計画機能の中の1機能である。これは、MRP計画表を使って求められた総所要量を基に、在庫や注残への引当を行い、正味所要量を算出する。この所要量は、手配をするために以降ロットまとめへと引き継がれる。正味所要量は、次に示す計算手順によって求まる。たとえば、下図の例で期間6の総所要量45個に対し、期間5の使用可能在庫は33個しか補充できず、12個分の手配が必要となる。これは正味所要量として設定される。


正味所要量計算手順

①引当可能在庫(t)=注残(t)+使用可能在庫(t-1)
②正味所要量(t)=引当可能在庫(t)-総所要量(t)
③正味所要量(t)が負の時は、その絶対値が該当期間の正味所要量となる。逆に正味所要量(t)が正の時は、総所要量(t)はすべて引当できたため、正味所要量は発生せず、使用可能在庫として扱われる。

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関連用語: 使用可能在庫注残


使用可能在庫

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Available Stock

各期間ごとに使うことが可能である在庫数を示す。MRP計画表上では、すでに存在する在庫は下図のように期間1の左側に表示される。また、各期間の使用可能在庫は、次式で求める。

使用可能在庫(t)=使用可能在庫(t-1)+注残(t)-総所要量(t) t:期間

図の製品XとZおよびサービス部品aの要求に対して、注残、在庫を考慮して使用可能在庫が計算される。期間1では、在庫14個と注残50個の合計64個から総所要量27個を引いた残りの37個となる。

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上位オーダー

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あるオーダーからみて、そのオーダーがつくられる源泉となった上位品目のオーダーをいう。この上位オーダーのうち、最上位に当たるオーダー(最上位品目のオーダー)を最上位オーダーといい、直接上位のオーダーを親オーダーと呼ぶ。各オーダーには、(自分の)オーダー番号のほかに、最上位オーダー番号が付与され、オーダー関連がとられている。


関連用語: オーダー関連

資材所要量計画

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Material Requirements Planning MRP

従属需要品目に対し、"必要なものを、必要なときに、必要なだけ"手配するための計画をいう。これは、一般にMRP(Material Requirements Planning)と呼ばれ、「アメリカ生産・在庫管理協会:APICS(American Production and Inventory Control Society)」の提唱により近年急速に普及してきた資材計画の手法である。詳細はMRPを参照。
リードタイム計算の1つのやり方で、品目に設定したリードタイムを固定のものと考え、次の式によりオーダーの納期から予定開始日を求める方法である。

予定開始日=納期-(リードタイム+安全リードタイム)


関連用語: リードタイム計算

固定数量まとめ

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Fixed Order Quantity FOQ

数量を固定にしてまとめる方法で、通常Fixed Order Quantityを略してFOQと呼ぶ。この方法では、主に経験値により発注量となるFOQ値を設定し、図のように数量を固定にして正味所要量をまとめていく。また、1期間内で、正味所要量がまとめのFOQ値より多い場合、その正味所要量をそのままオーダー数とするか、もしくはFOQ値の倍数にしてオーダーの数量とするか、どちらかの方法がとられる、

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関連用語: ロットまとめ

固定期間まとめ

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Fixed Period Requirements FPR

FPR(Fixed Period Requirements)ともいわれるロットまとめの1手法で、各品目ごとにロットにまとめる期間を何期間分かを定め、その期間内の正味所要量の合計をオーダー数量とする方法である。これは、まとめの基準値も設定しやすく、また段取替えや発注回数を減らせるため、一般的によく使われている方法である。ただし、数量が変動するため、能力との調整を必要とする場合もある。また、まとめる期間の先頭(図の例では期間3)に正味所要量が発生していない場合には、その期間をとばして、次の期間を先頭にしてまとめる。

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関連用語: ロットまとめLFL

原単位

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Physical Unit

直接上位(親)の品目を1単位つくるのに必要とされる数量または重量や長さ、面積などである。これは上位品目と下位品目の関連で決まる情報であることから通常、部品表を表現する時に使われる製品構成マスターに設定される。これは員数などとも呼ばれ、MRPの所要量計算や出庫数量の算出などに用いられる。計算は、上位品目の必要量に該当品目の原単位を乗じて、各品目の要求量を算出する。また、長期間動いていない在庫の活用を図る場合にも原単位は使われる。これは、下位品目の在庫数を原単位で除することで、上位品目の製作可能数が算出される。

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関連用語: 所要量計算

Economic Lot Size、EOQ経済的発注量

品目は必要になったつど、必要数だけが発注(内作品の場合は作業指示)されるとは限らない。多くの場合、その品目に要する発注費(内作品の場合は段取などの準備費)と、在庫として維持する費用とのバランスの基で、発注量(内作品の場合は製造数量)が決められる。この発注量は、一般にロットとかロットサイズなどと呼ばれる。経済的ロットサイズとは、Economic Lot Sizeを略してELSなどとも呼ばれ、相反する発注費用と在庫維持費用とのバランスを考慮し、その総費用が最小となるような数量をいう。たとえば、図で示すようにロットを大きくすればするほど、平均在庫水準は増し、在庫維持費用も一定の比率で上昇する。しかし、運搬費用や段取費用は多くの数量に割り振られるため、1単位当りの発注費用は下降する。一方、ロットを小さくすればするほど、平均在庫水準は減り、在庫維持費用は下降する。しかし、これに反して1単位当りの発注費用は上昇する。このような発注費用と在庫維持費用との総費用が最小となる点が最も経済的なロットということになる。経済的ロットサイズはEOQ(Economic Order Quantity:経済発注量)ともいわれ、右の式で求められる。

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関連用語: ロットまとめ


経済的発注量

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Economic Order Quantity EOQ経済的ロットサイズ

発注量を多くして、発注回数を少なくすれば、発注費用は減少するが、在庫量が増え、在庫維持費用が増大する。この逆に、在庫維持費用を抑えるために、発注量を少なくして、発注回数を増やすと、発注費用が増大する。経済発注量とは、Economic Order Quantityを略してEOQとも呼ばれ、このように相反する発注費用と在庫維持費用とのバランスを考慮し、その総費用が最小となるような最適数量をいう。MRPにおけるロットまとめの1手法としての経済的発注量では、事前に、各品目ごとの経済的発注量を算出してEOQ値として品目に登録しておく。MRPの実行に際しては、このEOQ値を基に、固定数量まとめと同じ方法でロットまとめが行われる。EOQ値の算定方法は経済的ロットサイズを、ロットまとめのやり方は、固定数量まとめをそれぞれ参照。


関連用語: ロットまとめ固定数量まとめ

期間ダンパー

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Order Timing Damper

小さな納期変更に対してMRPシステムが再計画をしないように変更を吸収することで、ダンパーの1つの方法である。これは、オーダーの納期の前後何日以内の変更であれば、変更されたオーダーの時期の再計画をしない方法で、細かな変更でも敏感に対応しようとするMRP機能に制限を与えるしくみを指す。一般的に、納期を早めた変更に対しては、納期遅れまたは欠品を防ぐためにMRPでの再計画を行う。これに対し納期を遅らせた変更は、欠品などの心配はなく、能力面での余裕があれば、MRPで細かな再計画は行わない。


関連用語: ダンパー

完全所要量結合

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Full Pegging

フルペギングともいわれ、一段階所要量結合の方法に加えて最上位のオーダーとの関連も保持するやり方である。この場合、各オーダーから、直接、製品などの最終品目を調べることができる(次頁の図参照)。

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関連用語: 所要量結合
反意語: 一段階所要量結合



勧告

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生産計画の変更や設計変更などにより、すでに発行したオーダーの納期を早めたり、遅らせたりしなければならないことがある。これは現場で、より優先度の高い作業をしてもらうためには重要な意味をもつ。MRPでの勧告とは、手配済オーダーに対する変更を通知することをいい、主なものとして、督促、延期および取消がある。

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確定引当

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"かくていひきあて"といい、引当に対する1つの考え方である。これは、引当られた品目の数量を確保し、他の要求へ流用しない方法である。このため帳簿上では、在庫引当の明細として、オーダー別の引当状況を記録し、入出庫との対応をとる必要がある。

関連用語: 引当
反意語: 予備引当

親オーダー

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あるオーダーからみて、そのオーダーがつくられる直接の源泉となった親品目のオーダーをいう。各オーダーには、自分のオーダー番号のほかに親オーダー番号が付与され、オーダー関連がとられている。また、所要量結合によりオーダー関連をとる方法もある。

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関連用語: 所要量結合

オーダー状況

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Order Status

オーダーの状況には、大きく分けて、予定、確定予定、確定および完了などがあり、それぞれ変更の影響度に応じて設定されている。
● 予定オーダー:生産計画を基にMRPは長期(数ヵ月)にわたって、組立品や部品、それに原材料の計画を行う。この時作成されたオーダーの状況はすべて"予定"である。予定ということは、計画変更が発生した時、無条件に変更しても全く影響がないことを意味する。
● 確定予定オーダー:MRPでつくられた予定オーダーのうち、短期(1ヵ月程度先まで)のオーダーは、製造オーダーであれば、製造工程管理の対象として工程ごとの能力計画が行われ、購買オーダーや外注オーダーであれば、購買管理の対象として業者や単価の設定が行われる。この時、オーダーの状況は、予定から計画済、すなわち"確定予定"となる。確定予定となったオーダーは、非常に信頼性の高いオーダーであり、変更があれば、業者や工程に対し影響が生じることを意味する。
● 確定オーダー:確定予定オーダーは、実際の発注もしくは作業指示により、発行済、すなわち"確定"オーダーとなる。この段階での変更は、業者や現場に大きな影響を及ぼすことになる。したがって、確定オーダーの変更は原則として認められず、また、仮りに許すとすれば、相当に大きなペナルティを支払うことを意味する。
● 完了オーダー:検収や製造実績収集によって終了したオーダーは、確定から"完了"に変えられる。この完了となったオーダーは、オーダーの役目を果たしたとして削除され、在庫に反映される。

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オーダー関連

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ある品目のオーダーと、その品目を構成する下位品目のオーダーとの関連をとることをいい、構成品からみれば、親品目や上位品目のオーダーとの関連を指す。オーダー関連をとるために、各オーダーには、(自分の)オーダー番号のほかに、親オーダー番号や上位オーダー番号が設定される。一般にオーダー関連をとるには、所要量結合を用いる。

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関連用語: 所要量結合


Order Cancel 取消

MRPによる勧告の1つで、一般には取消といわれている。これはすでに手配済のオーダーを取消す場合に用いられる。詳細は取消を参照。


関連用語: 勧告

オーダー

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Order 手配

製品、組立品、部品など、それぞれの品目をつくったり、買ったりする場合、その品目、納期、業者または製造係などで固有に識別できるように設定した指示や手配を示す。通常、オーダーには識別コードとしてオーダー番号がつけられ、製造品目であれば製造指示書、購入品目であれば注文書として手配される。
オーダーの種類は、各品目の手配内容によって図1に示すように分けられる。
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● 製造オーダー:製造品目に必要なオーダーで、自社内で製造する内作オーダーと外注業者で製造する外注オーダーとに分けられる。なお、内作オーダーは、製造工程単位に展開されて作業オーダーとなる。
● 購買オーダー:購入品目に必要なオーダーで、品目、納期、所要量のほかに業者に関する情報や単価、納入情報などを付して手配される。
● 外注オーダー:外注オーダーには、あらかじめ品目単位で外注として設定されているものと、製造計画後に能力などの関係で、外注として決まるものがある。普通、前者は品目外注といい、後者は工程外注という。いずれにしても、通常の手配情報のほかに業者情報が付加されて手配される。
● 作業オーダー:製造オーダーのうち内作オーダーを、必要な工程の単位に分けたオーダーである。
また、生産管理の各機能から捉えると、扱うオーダーは図2のように分けることができる。

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関連用語: オーダー状況




延期

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De-expedite デクスペダイト

MRPによる勧告の1つで、デクスペダイトともいわれる。これは、何らかの理由で、すでに手配済となっているオーダーの納期を遅らせる場合に用いられる。たとえば、図のような部品aの計画に対して、製品Zの期間3の受注数20個がキャンセルされたとすると、部品aの期間3の総所要量は15個になり、期間5の注残50個は、期間5になくてもよいことになる。つまり、期間4の使用可能在庫22個で、期間5の総所要量19個をまかなうことができるからである。このことから、期間5の注残50個の納期を期間6にした方がよりタイムリーとなる。このように、注残とか仕掛の納期を遅らせるような勧告を延期という。

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関連用語: 勧告


エクスペダイト

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Expedite 督促

MRPによる勧告の1つで、一般には督促といわれている。これはすでに手配済のオーダーの納期を早めたい場合に用いられる。詳細は督促を参照。


関連用語: 勧告
Single Pegging 単純所要量結合

単純所要量結合とかシングルペギングともいわれ、あるオーダーとその一段階上位のオーダーの関連をもつ方法をいう。この方法では、下位のオーダーから直接、製品のオーダーを知ることはできない。製品のオーダーを知るには、1段、1段、上位のオーダーを調べる必要がある。

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Single Level Requirements Explosion

所要量展開の1機能で、作成された予定オーダーを基に部品表を参照して、子品目の展開を行い、各品目の所要量を算出する。この展開は、レベル・バイ・レベルの展開を実現するために、所要量展開のもう1つの機能である抽出と対で用いられ、ローレベルコード、レベルテーブル、アクティビティ・チェーンを使用する。たとえば、品目Aで数量10個というオーダーの段階所要量展開は、下図のように行われる。

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関連用語: 所要量展開抽出




Activity Chain

活動チェーンなどとも呼ばれ、MRPをレベル・バイ・レベルに実行するために、各レベルごとの展開された品目のつながりを管理するためのものである。このチェーンは通常、品目に設定され、レベルテーブルが製品構成の深さを管理するのに対し、製品構成の横の広がりを管理する。
図は、レベルテーブルとアクティビティ・チェーンの関連を示している。ここでは、製品Aの下位品目e、f、gがすべてローレベルコード1で、品目ホだけがレベル2と仮定する。まず、部品eが展開される。レベルテーブルには、初期値として"*"が登録されている。この"*"を展開された品目eのアクティビティ・チェーンに登録し、レベルテーブルの1レベル目に品目eを登録する。次に品目fが展開される。やはりローレベルコードは1である。レベルテーブルに登録されている"e"を品目fのアクティビティ・チェーンに移し、品目fをレベルテーブルに登録する。このようにして、アクティビティ・チェーンの設定とレベルテーブルの登録を繰返すことにより展開は進められる。

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この展開で、レベル1の品目が連鎖(チェーニング)しているか否かを確認してみる。まず、レベルテーブルのレベル1には"g"が登録されている。次に品目gのアクティビティ・チェーンには部品fが登録されており、品目fには部品eが、品目eには連鎖の終了を示す"*"が設定されており、g→f→e→終了("*")とつながっていることになる。このことで、MRPに必要なレベル・バイ・レベルの所要量展開が可能になる。


関連用語: 所要量展開レベルテーブルローレベルコード


P/S

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Product Structure 製品構成

Product Structureの略で、普通は製品構成と呼ぶ。詳細は製品構成を参照。


関連用語: 部品表

P/M

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Parts Master 品目

Parts Masterの略で、品目とかI/M(Item Master)などとも呼ばれる。詳細は品目を参照。


関連用語: 部品表

MRP計画表

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MRPを実行する際に用いる計画表である。この表の横方向は"期間"を表わしており、各企業により期間の大きさ(通常、日数で表現される)は異なる。一方、縦方向には、MRPに必要な項目が処理の手順通り上から順に並んでいる。
総所要量:上位の品目やサービス部品として要求された量を期間ごとにまとめたもの。
注残(入庫予定):購入品であれば、注文済オーダーを示し、内作品であれば、製造指示済オーダーを示す。この数量が設定されている期間には、入庫される予定である。
使用可能在庫:各期間ごとに使うことが可能である在庫数を示している。また、現在庫は期間1の左側に表示される。
正味所要量:総所要量から、注残と使用可能在庫を差引いた後の必要量を示す。ここに示された数量は引当後のもので手配を必要とする。
予定オーダー(納期):ロットまとめをして作成されたオーダーを示す。数量が設定されている期間が納期となる。
予定オーダー(着手):納期で示されたオーダーのリードタイム計算をして、着手日を決め、その期間に数量を設定する。
 

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関連用語: MRP

PPB法

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Part Period Balancing

EOQと同様に発注費用と在庫維持費用との関係で費用が最小となるようにまとめる方法である。しかし、オーダーの数量やまとめる期間数も変動させてロットにまとめるため、EOQが需要の一定した品目に適するのに対し、需要が不安定な品目にも有効である。この方法では、PP(Part-Period)値という基本単位が用いられる。これは、1個の部品を1期間在庫した時1PPとなり、各期間で算出されたPP値を期間ごとに累積したものが累積PP値となる。
累積の在庫維持費用が発注費用をオーバーする時に、予定オーダーの数量が設定される。このような計算を容易にするためにEPP(Economic Part-Period)値というロットまとめの基準値が使われる。これは、累積PP値が発注費用を超える値であり、次の式によって求められる。

mrp_048-1.jpgPPB法におけるロットのまとめ方は、図に示すように、累積PP値がEPP値を超えた1期間前までの期間でまとめる方法である。

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関連用語: ロットまとめ




MRP

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Material Requirements Planning 資材所要量計画

Material Requirements Planningの略で、一般に資材所要量計画といわれる。MRPは、1970年「アメリカ生産・在庫管理協会」、略称APICS(American Production and Inventory Control Society)の提唱により、急速にその活用が広まった資材計画の1手法である。この方法では、図に示すように、立案された製品レベルの生産計画を基に、組立品、部品、原材料などの従属需要品目について"必要なものを(品目)、必要なときに(納期)、必要なだけ(所要量)"購買したり、製造したりするための手配計画を行う。このように、従属需要品目の手配計画を作成するために、MRPは大きく3つの情報を必要とする。

mrp_044.jpg生産計画:製品やサービスパーツなど独立需要品目の生産計画で、基準生産計画とかMaster Production Schedule を略してMPSとか呼ばれる。MRPはこの計画を基に従属需要品目の計画を行う。
部品表:独立需要品目から従属需要品目へ、従属需要品目の中でも組立品から原 P.45 材料へと使用品目の洗い出し(展開)が必要となる。このために部品表は用いられる。なお、部品表には、原単位、リードタイム、ロットサイズなど資材計画に必要な基礎情報が設定されていなければならない。
在庫・注残:算出された各従属需要品目の所要量を基に正味所要量を算出するために現在庫、注残、仕掛などの在庫・注残情報を必要とする。

このような情報を基に、MRPは次の5つの機能を実行して、従属需要品目の手配計画を行う。

mrp_045.jpg総所要量計算:各々の従属需要品目の要求されている量を、ある期間単位にまとめて、期間別の総所要量を算出する。
正味所要量計算:算出された総所要量を基に在庫や注残への引当を行い、期間別に必要な正味所要量を算出する。
ロットまとめ:算出された期間別の正味所要量を基に、品目に設定されているロットサイズを用いて、手配に最も適した数量にまとめる。
リードタイム計算:ロットまとめされた数量の納期からリードタイムを差引き、その発注日または着手日を算出し、オーダーを作成する。
所要量展開:部品表を用いて作成したオーダーの下位品目へと展開し、製品構成に設定されている原単位を参照して、展開された品目の所要量を算出する。
この5つの機能を上位品目から順に、レベル・バイ・レベルですべての従属需要品目について行い、最下位の品目の処理が終了した段階でMRPは終了する。




LFL

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Lot for Lot ロット・フォー・ロット

Lot for Lotの略で、各期間に発生した正味所要量をそのままオーダー数量とするロットまとめの1手法である。これは主に、高価な品目や断続的に要求される品目に使われる。詳細はロット・フォー・ロットを参照。


関連用語: ロットまとめ

FOQ

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Fixed Order Quantity 固定数量まとめ

Fixed Period Quantityの略で、固定数量まとめといわれる。この方法は、数量を固定にして正味所要量をまとめていくやり方である。詳細は固定数量まとめを参照。


関連用語: ロットまとめ

EOQ

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Economic Order Quantity 経済的発注量 経済的ロットサイズ

Economic Order Quantityの略で、ロットまとめの1手法である。この方法は、経済的発注量などとも呼ばれ、発注費用と在庫維持費用とをバランスさせた最も経済的な発注量を指す。また、MRPでは、EOQはロットまとめの1手法として捉え、算出された経済的発注量を基に固定数量まとめと同じ方法でロットまとめを行う。経済発注量の算定の方法は経済的ロットサイズを、ロットまとめのやり方は固定数量まとめをそれぞれ参照。


関連用語: ロットまとめ固定数量まとめ

FPR

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Fixed Period Requirements 固定期間まとめ

Fixed Order Requirements の略で、固定期間まとめといわれる。この方法は、各品目ごとに、ロットにまとめる期間を設定し、その期間内の正味所要量をまとめてオーダー数量とするロットまとめの1手法である。詳細は固定期間まとめを参照。


関連用語: ロットまとめ

B/M

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Bill of Materials 部品表

Bill of Materialsの略で、部品表と呼ばれている。普通、部品表は、品目と製品構成の2つのマスターデータを指す場合と、これを出力帳表に表現したものの2つの意味合いに使われる。一般にB/Mと称する時は、前者のマスターデータとしての部品表を示し、後者はパーツリスト(P/L)として呼ばれる。詳細は部品表を参照。


関連用語: P/L

注残

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一般に注残という場合は、受注残と発注残の2つの意味合いをもっている。MRPの計算の中で使われる注残は、発注残を示し、購買品であれば注文残数を、内作品であれば、発行済オーダー数を表わす。これは、期間別に入庫予定として各々の納期を基準にして捉えられ、その数量は正味所要量計算に用いられる。


関連用語: 正味所要量計算発注残受注残

先行日数

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Lead Time リードタイム手番

オーダーを発行してから作業がなされ、そのオーダーが完了するまでの期間をいい、リードタイムとか手番などといわれる。詳細はリードタイムを参照。


関連用語: リードタイム計算

一段階展開

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Single Level Explosion

一段階展開は、シングルレベル展開とか単一レベル展開などと呼ばれ、ある品目の一段下位の品目か、もしくは一段上位の品目を展開することをいう。これには、一段階正展開と一段階逆展開とがあり、前者は一段下位(子)品目を検索し、後者は一段上位(親)品目を検索する。一般に、"一段階展開"といった場合は、一段階正展開を指す。


関連用語: 展開手法

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