在庫管理: 2009年2月アーカイブ

戻入

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普通"れいにゅう"とか"もどしいれ"などといわれ、いったん倉庫から出庫された在庫品が、良品にもかかわらず次のような理由で返庫されることを指す。
●誤って出庫数を多く払出した場合。
●実際の不良率より見積りの不良率の方が高い場合。
●数量カットや中断などのオーダー変更が発生した場合。
●出庫後に緊急の計画変更が発生した場合。
このような場合、戻入は計画外入庫として処理される。


関連用語: 計画外入出庫

理論在庫

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帳簿在庫

在庫記録が行われている帳簿上の理論的な在庫を指し、帳簿在庫とも呼ぶ。


関連用語: 在庫
反意語: 物理在庫

床在庫

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一般に倉庫以外で管理している在庫を示す。たとえば、倉庫から払出された在庫品が仕掛品として作業場に置いてある場合とか、倉庫では管理せずに製造現場での管理対象品目として床などに置いてある在庫を指す。これに対し、倉庫で管理されている在庫を倉庫在庫と称す。


関連用語: 在庫

未引当在庫

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倉庫に存在する現在庫の内数で、まだ出庫の対象となっていない在庫を示す。これに対し、出庫の計画がなされた在庫を引当済在庫という。

未引当在庫=現在庫-引当済在庫


関連用語: 現在庫

みなし入出庫

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自動入出庫

入出庫は、伝票を使うやり方と使わないやり方に分けられる。一般に前者は実入出庫といい、後者はみなし入出庫とか自動入出庫と呼ばれている。みなし入出庫は、入出庫伝票を使わないが、あたかも使ったとみなして処理する方法で、伝票を使うやり方の簡便法である。部品や材料を払出してから上位品目や製品ができるまでのリードタイムが比較的短い場合に適用可能となる。
この方法は、みなし入庫とみなし出庫に分けられる。みなし入庫は、実績報告により入庫したとみなすやり方である。たとえば、購買品であれば、納入され検収されたならば、検収イコール入庫とみなして在庫に加算する。また、内作品であれば、製造報告表での完成数量を入庫とみなす。
みなし出庫の場合も同じである。上位品目の完成数量を基に、下位品目が、それに必要な量だけ出庫され、使われたとみなして在庫から引き落とす。たとえば、図の製造報告表の製品Zの完成数量10個を基に、品目Zは10個が入庫されたとみなし、品目aとbは部品表を使って所要量10個と20個が各々算出され、あたかもその数量が出庫されたとみなして処理する。
 

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反意語: 実入出庫

みなし入庫

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入庫伝票を使わずに、実績報告だけで入庫したとみなす帳簿上の入庫の処理方法である。これは、入庫伝票を使って行う入庫処理、つまり実入庫の簡便法である。


関連用語: みなし入出庫
反意語: 入庫

みなし出庫

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出庫伝票を使わずに、実績報告だけで出庫したとみなす帳簿上の出庫の処理方法である。これは、出庫伝票を使って行う出庫処理、つまり実出庫の簡便法である。


関連用語: みなし入出庫
反意語: 出庫

保有在庫

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在庫品は、倉庫にのみ存在するとは限らない。まして共通品であれば、いくつかの工程で使われるため、各工程に払出されて、床在庫となっていることもある。保有在庫とは、ある品目が倉庫や工程に限らず、工場全体として保有している在庫をいう。 図に示すように保有在庫は、現在庫と仕掛在庫とに大きく分けられる。これは、倉庫への入庫により、現在庫の未引当在庫に加算され、当該品目の出庫計画により、引当済在庫へ移動する。そして実際に出庫されると、在庫は倉庫で管理されていた引当済在庫から仕掛在庫へ移され、現場管理の対象になる。

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関連用語: 在庫


平均原価法

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在庫品の異なる単価を平均して棚卸資産を評価する手法のことで、単純平均法、加重平均法、移動平均法に分けることができる。


関連用語: 原価法

物理在庫

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実在庫

実際に倉庫にある在庫を指し、実在庫とか倉庫在庫などともいわれる。理論在庫と対比の形で用いられる。


関連用語: 在庫
反意語: 理論在庫

非在庫品

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品目を在庫の観点から捉えた場合、いったん倉庫を経由する品目と直接工程から工程へと動く品目とに分けることができる。前者を在庫品と称し、後者を非在庫品という。非在庫品は、基本的に製造現場で管理される品目で、倉庫を経由せずに、前工程と後工程の間を直接移動する品目である。このような品目は、専用品に多く見られ、ロットまとめの対象とならないのが普通である。このため、非在庫品のオーダーは上位のオーダー数量をそのまま受け継ぐ形、いわゆる製番ひもつきとなる。実際に工程から工程、またはある課からある課へものが移動する時は、一般的に、移動票が使われる。


関連用語: 品目
反意語: 在庫品

引当済在庫

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倉庫に存在する現在庫の内数で、すでに出庫の対象として引当てられている在庫を指す。

引当済在庫=現在庫-未引当在庫


関連用語: 現在庫

発注点品目

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OP品目

在庫管理手法の1つである発注点手法(定量発注法または定量注文法などともいう)により発注管理をする品目を発注点品目といい、発注点(OP:Order Point)を略してOP品目などともいう。この品目は、発注点手法の性格から、需要が安定していて、比較的安価な品目、すなわちB品目とかC品目で、かつ独立需要品目に多くみられる。


関連用語: 定量発注法発注点手法

発注点手法

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Ordering Point System 定量発注法

統計的在庫管理手法とも呼ばれ、在庫が発注点に達した時に発注を行う方法であり、一般に定量発注法とか定量注文方式などとも呼ばれている。


関連用語: 在庫管理手法

発注点

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Reorder Point オーダーポイント

在庫管理手法の1つである発注点手法(定量発注法ともいう)で用いられ、発注を促す在庫量を指し、Reorder Point を略してROPとかOrder Point を略してOPとかいう。発注点は、発注から入庫までの期間、つまり購買リードタイム中に消費する数量に安全在庫量を加えて求められる。安全在庫量は、L=購買リードタイム、t=安全係数、s=標準偏差とした時に t√Lsで求められる。

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関連用語: 定量発注法


入出庫

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Receive/Issue 実入出庫

購買品や外注品における在庫品は、調達されると入庫され、生産活動で必要となった時に出庫される。また、内作品の中での在庫品は、作業が完了すると入庫される。このように入出庫とは、倉庫へのものの出し入れを示し、大きく2つの観点で捉えることができる。1つは、計画面での捉え方で、計画通りに行う入出庫と予定していなかった入出庫とに分けられる。前者は計画入出庫と呼び、後者は計画外入出庫という。また、伝票を使うか否かで2つに分けることもできる。伝票を使う入出庫を実入出庫といい、伝票を使わないがあたかも使ったごとくみなして処理をするみなし入出庫とがある。


反意語: みなし入出庫

入庫

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Receive

通常、在庫品は購入や製造が完了すると、これを使用する前にいったん倉庫に入れられる。入庫とは、ものを倉庫へ入れる行為をいう。入庫には、入庫伝票を使う方法と伝票を使わない方法がある。前者は実入庫とか単に入庫といい、後者は、みなし入庫とか自動入庫などと呼ぶ。


関連用語: 入出庫
反意語: みなし入庫

デッドストック

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Dead Stock 死蔵品

死蔵品などとも呼ばれ、倉庫などに在庫されているが、2度と使われることがない品目をいう。詳細は死蔵品を参照。


関連用語: 滞留品

定量発注法

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Fixed Size Ordering System 発注点手法

統計的在庫管理手法の代表的なもので、在庫が発注点に達した時に発注することから、一般には発注点手法などとも呼ばれている。
定量発注法は需要に対し、次のような特徴をもっている。
●個々の品目の需要に関連性はなく、各々独立して管理される。
●需要は継続的で、季節変動の少ないもの。
●比較的頻繁に出庫される。
●消費の割合はほぼ一定で、その需要は平均値付近で変動している。
●在庫はやや多くなる。
このようなことからこの発注法は、需要が安定していて、比較的安価な品目、すなわち、B品目とかC品目でかつ独立需要品目の在庫管理に向いている。

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定量発注法のしくみは、基準在庫量の最大と最小とを定、在庫が徐々に減少して、発注点(ROP:Reorder Pointまたは略してOPなどという)に到達した時に、経済発注量(EOQ:Economic Order Quantity)で注文する。
発注点の設定方法は、次の手順で行う。
①各品目の消費実績を決める。
②経済発注量(EOQ)を決める。
③品目別に購買業者を決め、購買リードタイムを決める。
④需要の変動、納期のバラツキ、品切損失などを考慮して安全在庫を決める。
⑤安全在庫量に購買リードタイム内での消費量を加えて発注点を決める。


関連用語: 在庫管理手法


定期発注法

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Fixed Period Ordering System

在庫管理手法の1つで、定期的に発注をするが、その発注量は毎回異なるやり方で、定期不足量発注法などとも呼ばれる。
定期発注法には、次のような特徴がある。
●定期的に発注する。
●発注量はそのつど異なる。
●需要変動が割合に大きくても対応可能。
●季節変動にも比較的対応できる。
●発注点手法に比べて在庫量が減る。
●主にA品目に向いている。
●リードタイムが長くてもよい。
●事務の手数がかかる。
また、この方式での毎回の注文量は、右の式によって求められる。

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関連用語: 在庫管理手法

定期棚卸

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期末のみとか6ヵ月に1回といった一定の期限を定めて行う棚卸を指す。この場合、対象とする品目は、倉庫および工程を含めた一斉棚卸を指す場合が多い。これに対し、全品目一律に棚卸をせずに、各品目の重要度別に循環して在庫数を調査する方法を循環棚卸という。


関連用語: 棚卸

低価法

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棚卸資産の期末評価をする場合、時価もしくは取得原価のいずれか低い方で評価する方法である。棚卸資産の評価方法には、先入先出法や後入先出法などの原価主義系列に属するものと、低価法のように低価主義系列に属するものとがある。また、低価法には、評価切下げを行った後の価額を次期期首棚卸品の取得原価とみなす“切放し低価法”と、取得原価と期末時価を比較する“洗替え低価法”がある。

帳簿棚卸

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日々の入庫や出庫のたびに数量や単価を記録した棚札、もしくは在庫台帳を基に、計算によって帳簿上での在庫高を求める方法である。これに対して、実際の在庫数量を調査する方法を実地棚卸という。


関連用語: 棚卸
反意語: 実地棚卸

帳簿在庫

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理論在庫

在庫が記録されている帳簿上の在庫を指し、理論在庫とも呼ぶ。また、この帳簿在庫の残高を確認することを帳簿棚卸という。MRPでは、正味所要量計算を行う際、この帳簿在庫の在庫数を基に引当計算を行う。MRPの計画の精度を高めるには、実在庫との差異を少なくして、在庫精度を高めることが必要である。


反意語: 実在庫

単純平均法

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棚卸資産評価および出庫金額算定の手法の1つで、異なる単価の在庫品を受入れても、その単価の和を単純に受入回数で乗して平均単価を計算する方法である。右に単純平均法の例を示す。この例では1日から24日までに受入れた単価の合計が900円で受入回数が4回であり、平均受入単価は225円である。この平均単価に残高40個を掛けると棚卸資産9,000円となる。

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関連用語: 平均原価法

棚卸

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Stocktaking

棚卸は、"たなおろし"と称し、在庫品の入出庫と保管状況を調べ、その数量や品質をチェックして、資産内容を明らかにすると同時に、その管理状態の適否を判定し、より適正化するために行われる。ある時期にすべての品目の棚卸を1度に行う場合、これを定期棚卸とか一斉棚卸などという。これに対し、毎日とか1週間とかの期間を決めて順次棚卸をしていく方法を循環棚卸と呼ぶ。また、実際に倉庫にある在庫品の数量を調べて行う場合、これを現品棚卸とか実地棚卸とかいい、棚札や在庫記録により在庫品の数量を算定する方法を帳簿棚卸と呼ぶ。このような倉庫棚卸に対し、倉庫から払出され、工程に仕掛となっている在庫の棚卸を仕掛棚卸という。仕掛在庫は動きが活発なため、循環棚卸ではその動きを的確に捉えることが難しい。このため一般に、一斉棚卸が採用される。
普通、棚卸というと、たいていは期に1度か2度行う定期棚卸の場合が多い。それも、工場の全品目を対象とした一斉棚卸である。ABC分析によりランク付けされたC品目は、期に1~2回の棚卸でよいとしても、A品目はもっと頻繁にチェックをして管理すべきである。このことから最近"サイクルカウンティング(Cycle Counting)"と呼ばれる循環棚卸のやり方が注目を集めている。これはA品目は重点管理をし、C品目は手抜管理をすることを意味している。

滞留品

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Sleeping Stock スリーピングストック

休眠部品とかスリーピングストックまたは眠り在庫などともいわれ、倉庫などに在庫されているが、長期間使われていない品物を指す。これは生産や出荷のチャンスを逃したもので、季節変動や循環変動のある品目に多く見られる。しかし生産部品として、またサービス部品として機能的にも十分使えることができる品物をいう。これに対し、設計変更で生産が中止になり、2度と使うことのなくなった品物や腐食などで機能しなくなった品物を死蔵品とかデッドストックと呼ぶ。


関連用語: 死蔵品

倉庫棚卸

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倉庫で管理されている在庫品の数量を調査し、その在庫高を算出する方法である。これに対し、工程や外注業者などの仕掛品の棚卸を仕掛棚卸という。


関連用語: 棚卸

倉庫在庫

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実際に倉庫にある在庫を指し、実在庫とか物理在庫などともいわれる。これに対し、倉庫以外、たとえば工程の仕掛段階で作業場所のわきなどに置かれている在庫を床在庫という。


関連用語: 在庫

政策在庫品

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Policy Inventory Item

製品をつくるうえで次のような理由により、企業として積極的かつ政策的に見込で手配し、在庫する品目を指す。
納入リードタイムを短くするために設定した在庫:これは、組立品や半組立品などがその主なものとなり、中間仕込品とか緩衝部品などと呼ばれている。
投機買い、政策買いの在庫:これは、原材料レベルの品目に多く見られる。価格変動の激しいものや、また本来リードタイムは非常に長いが年間契約をして、より短くかつ少しでも安く調達しようとする場合。
サービスのための在庫:アフターパーツとか補用品とか呼ばれるもので、納品された製品の修理などに使われる品目。これは要求に対し、比較的迅速に対応するために在庫されている。
部品の共通化を図る在庫:これは普通、いろいろな製品に使われることから、共通品とか標準品などと呼ばれている。工場での品目の管理点数を減らしたり、また、ある程度まとまった量で生産できるため、生産の能率も向上する。
季節変動や生産ピークを緩和するための在庫:工場の能力は1年を通じて、それほど大きく変動しない。しかし、需要は大きく変動することがある。生産の過負荷を平準化するため、あらかじめ先行して生産を行う場合に、在庫が発生する。
このような政策在庫品に対し、生産上の都合でたまる在庫を一般在庫品とか消極的在庫品などと呼ぶ。


関連用語: 在庫品
Sleeping Stock 滞留品

滞留品、休眠部品、眠り在庫などといわれ、倉庫などに在庫されているが長期間使われることのない品物をいう。詳細は滞留品を参照。


関連用語: 死蔵品

循環棚卸

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Cycle Counting サイクルカウンティング

一般に行われている棚卸は、期末だけとか、6ヵ月に1~2度行う期末棚卸や定期棚卸で、かつ全品目を1度に行うことから一斉棚卸などとも呼ばれている。循環棚卸は、サイクルカウンティングとも呼ばれ、ある決められた点数の品目を毎日とか3日に1回とかのサイクルを決めて、順次棚卸をしていくやり方である。
この棚卸では、各棚や各区画を決めて、順番に棚卸を行う方法もあるが、一般的には、ABC分析を使った重点管理の方法がとられる。ABC分析による循環棚卸では、図のように在庫品をA、B、Cにクラス分けしてA品目は在庫投資が最小になるよう重点管理をする。このために、たとえば毎月棚卸を実行し、一方C品目は欠品を起こさない程度の手抜管理でよいため、期末棚卸だけに限るなどのやり方である。このように重要品目の在庫精度を高めることは、MRPの計画精度を高めるうえでも必要なことである。

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関連用語: 棚卸


出庫

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Issue 通常、在庫品は生産活動でそのものが必要になった時に、倉庫から出される。出庫とは、ものを倉庫から出す行為を示す。出庫には、出庫伝票を使う方法と、伝票を使わない方法がある。前者は実出庫とか単に出庫といい、後者はみなし出庫とか自動出庫などと呼ぶ。 次に、出庫票の例を示す。 関連用語: 実入出庫 反意語: みなし出庫

自動入出庫

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みなし入出庫

入出庫は、伝票を使うやり方と使わないやり方に大きく分けることができる。一般に前者は実入出庫といい、後者はみなし入出庫と呼ぶ。自動入出庫とは、このみなし入出庫のことを指し、伝票を使わずに、上位品目の完成をもって自動的に下位品目が出庫され、上位品目が入庫したとする方法である。

実入出庫

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Receive/Issue 入出庫

在庫管理を行ううえで入出庫処理は欠かすことができない。この入出庫のやり方として、実際に入出庫伝票を用いて品物の倉入、倉出を行う方法と、検収または作業完了の伝票でもって、あたかも入出庫が発生したとみなす方法がある。実入出庫とは、この前者の方法で、実際の伝票によりものの出し入れを行うことである。

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実地棚卸

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Physical Inventory Counts 現品棚卸

現品棚卸とか実棚などとも呼ばれ、実際に倉庫内に存在する在庫数を調査し、これに単価を乗じて、在庫高を算出する方法である。これに対して、帳簿上での棚卸を帳簿棚卸という。一般に実地棚卸は、図に示すような現品札を用いて行われ、半分が切り取られて棚卸処理に使われ、もう半分は現品に残して、棚卸済の目印とする。実地棚卸には倉庫の在庫品を扱う倉庫棚卸と工程や外注先へ払い出されているものを対象とした仕掛棚卸がある。実地棚卸を行う場合、物の動きを止めることが必要になることが多く、特に仕掛棚卸も含め実地棚卸を行う時は生産ライン、さらに工場全体を止めることもある。

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関連用語: 棚卸



実在庫

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Actual Inventory 物理在庫

実際に倉庫にある在庫を指し、倉庫在庫とか物理在庫などともいわれる。また、この実在庫の残高を確認することを実地棚卸という。


関連用語: 在庫

死蔵品

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Dead Stock デッドストック

倉庫などに在庫されているが、設計変更の発生や製品の生産中止などにより、2度と使われることがなくなった品目とか、保管状況が悪く腐食などで、本来の機能が発揮できなくなった品物を指す。これは、一般にデッドストックなどともいわれ、品物が再び使われることがないことを示している。これに対し、長期間使われないが、生産部品として、またはサービス部品として使う可能性もあり、機能的にも十分使うことができる品目は、滞留品、休眠部品とか眠り在庫およびスリーピングストックと呼び、死蔵品とは区別される。
無計画な設計変更は、死蔵品をどんどん増やすことになる。このため、死蔵化させないよう、長期間使われていない在庫品をいちはやく見つけ、これを積極的に活用することが大切である。


関連用語: 滞留品

仕掛品

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In Process Item

仕掛品とは、"しかかりひん"と読み、製造過程にある品目のことである。製品が出来上るまでにはいろいろな製造工程があり、各工程上には作業中の品目が並んでいる。これらの品目を通常、仕掛品という。また生産過程において、在庫として把握されている品目以外の品目はすべて仕掛品とみることもできる。仕掛品のことを略して、単に仕掛という場合もある。これは、MRPにおいて、注残と同様に扱われる。


関連用語: 仕掛非在庫品

仕掛棚卸

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In Process Stocktaking

工程や外注先へ払い出されている在庫品や非在庫品の数量を調査し、その仕掛在庫高を算出することである。これに対し、倉庫での在庫品の棚卸を倉庫棚卸という。


関連用語: 棚卸

仕掛在庫

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In Process Inventory

保有在庫の内数で実際に倉庫から払い出され、上位品目を製造するために工程で在庫すること、またはその在庫数を示す。一般には外注業者も外注工程として捉え、支給品を仕掛在庫として把握する。

仕掛在庫=保有在庫-現在庫


関連用語: 保有在庫

先入先出法

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First-in First-out FIFO

棚卸資産評価および出庫単価算定方法の1つで、先に入庫したものから順に出庫されるものとして計算する方法である。これは、列車がトンネルを通過するようなもので、トンネルが倉庫で、列車を在庫品に例えることができる。つまり、先に入った列車(在庫品)は先にトンネル(倉庫)を出ることになる。この方法での利点は、棚卸資産の評価が常に新しい原価で算出されることにある。 次に、先入先出法の例を示す。

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関連用語: 原価法

在庫品

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Inventory Goods

生産を営むうえで工場は数多くの品目を扱う。これらの品目を在庫の観点から捉えると、倉庫を経由する品目と、工程から工程へ直接送られる品目とがある。一般に前者を在庫品といい、後者を非在庫品と呼ぶ。仮に倉庫に保管されてなく、工程のわきなどに置いてあっても、そのものを計画に引当るよう管理していれば、これも在庫品として扱う。また、在庫品は、大きく2つのパターンに分けられる。1つは経営の意志が込められ、政策上積極的("在庫を多くもつ"という意味ではない)に在庫するものと、製造内部の事情で、なんとはなしに在庫されてしまうものとがある。前者は政策在庫品といい、後者は一般在庫品という。
政策在庫品と一般在庫品の主な特徴を次に示す。
 
■政策在庫品
●顧客への納入リードタイムを短くするために設定した在庫。
●投機買い、政策買いの在庫。
●サービスのための在庫。
●部品の共通化を図る在庫。
●季節変動や生産ピークを緩和するための在庫。
■一般在庫品
●工程能力のアンバランスによる在庫。
●段取替えをいやがる在庫。
●引当が忘れられている在庫。
●月いち(デカンショ)生産による在庫。
●古い基準値(ロットサイズ、リードタイム)を使っているために発生する在庫。前記のような事項をまとめ、その特徴を表にして示す。


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関連用語: 品目

在庫管理手法

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在庫管理手法を発注の観点から捉えると、定量発注法と定期発注法の2つに分けることができる。このどちらの方式も安全在庫を常備する点においては同じである。しかし、発注量と発注時期についてみると、定量発注法は、一定の量を発注するが、その時期は不定であり、発注点を基準にすることから発注点手法などとも呼ばれている。これに対し、定期発注法では、一定の時期を決めておいて、その時期に発注するが、発注量は不定である。これらはまた、統計的在庫管理手法とも呼ばれ、発注の基準となる量や期間を、過去の使用実績を基に設定し運用・管理する方法である。この管理手法の主な特徴は、管理対象となっている品目を個々独立に管理することにある。

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在庫

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Inventory

倉庫として管理されている場所に品物を保管することを在庫といい、在庫されている品目を在庫品と呼ぶ。また、在庫の管理は、実際に倉庫にある実在庫と帳簿上での帳簿在庫とで行われるのが一般的である。なお、MRPの計画精度を上げるには、実在庫と帳簿在庫のくい違いを少なくする必要がある。この実際と帳簿との差異数量を少なくすること、つまり在庫精度を上げることが重要となる。
Cycle Counting 循環棚卸

一般に循環棚卸と呼ばれており、在庫品をA、B、Cにクラス分けして、重要な品目ほど年間棚卸回数を多くして重点管理をする棚卸方法である。近年、MRPの普及に伴い循環棚卸を採用する企業が増えている。これは、MRPを導入する企業にとって在庫精度を高く維持することが必要であり、そのための手法として今までの年1回、半期に1回の棚卸では不十分なことがあげられる。循環棚卸を参照。


関連用語: 棚卸

サービス率

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Service Ratio

製品や部品それに材料の要求に対して、どの程度対応できるかという満足度のことである。これは、一般に品切率の逆数として示され、次の式で表わされる。

サービス率=出庫量/要求量


関連用語: 定量発注法

現品棚卸

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Stocktaking of Spot Goods 実地棚卸

これは、実地棚卸とか略して実棚(じったな)などとも呼ばれ、実際の倉庫内に存在する現品をあたって在庫数を調べ、在庫高を算出する方法である。


関連用語: 棚卸

現在庫

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保有在庫の内数であり、倉庫に存在している在庫数を示す。これは、未引当在庫と引当済在庫に分けることができる。

現在庫=未引当在庫+引当済在庫


関連用語: 保有在庫

原価法

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棚卸資産の評価方法の1つで、購入品の買入れ価格(取得原価)で資産評価する方法である。これには、次の8種類の方法がある。

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関連用語: 低価法

計画入出庫

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MRPで計画されたオーダーは、購買品、外注品であれば発注され、内作品であれば製造指示される。このようにオーダー発行を経て納入または完了した品目は、指示されたオーダーに基づいて入庫される。これとは逆に、オーダーの指示に基づいて必要な品目を出庫する場合もある。このように計画されたオーダーに基づいて入出庫を行うことを計画入出庫と呼び、計画入庫と計画出庫に分けられる。これに対し、計画以外に発生した入出庫を計画外入出庫という。


関連用語: 入出庫実入出庫みなし入出庫
反意語: 計画外入出庫

計画外入出庫

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MRPで計画されたオーダーに基づく入出庫を計画入出庫といい、計画入出庫以外の入出庫を計画外入出庫と称する。計画外入出庫には次のようなものがある。

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計画外入庫
●追加入庫:製造オーダー、外注オーダーにおいて、当初の見込より不良が少なく、計画されていた所要量よりも多く入庫するような場合。
●戻入:不良率の見積値が高い時や出庫後に緊急の設計変更が入った場合などに、すでに工程に払い出されている品目を返庫するようなことをいう。
●良品返品:サービス部品などのオーダーや数量の間違いで返庫されるような場合。
計画外出庫
●追加出庫:すでに計画オーダーに基づいて出庫された品目の不良が予定より多く発生したり、製造オーダーが変更されて所要量が増えたりした場合に、この不足を補うために行う出庫を示す。
●代替品出庫:"だいたいひん"出庫とか"だいがえひん"出庫などという。これは、使用予定の品目に欠品を生じた時や旧品目の在庫を使い切る以前に設計変更が実施された場合などに、予定出庫品目を出庫せずに代替品を出庫することである。
●緊急倉移:計画に反映できずに緊急に発生した倉庫間移送。
●研究・試作用出庫:設計部門の研究・試作のための出庫。


反意語: 計画入出庫


倉移

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多くの場合、製造企業は複数の倉庫をもっている。また、工場を複数もっている場合も少なくない。倉移とは、"くらうつし"と称し、倉庫間の在庫品の移動を示す。工場内に複数の倉庫があり、在庫品が分散している場合、必要に応じて移動することを一般に倉庫間移送といい、工場間で在庫品を移動する場合を工場間移送といい、これらを総称して倉移と呼ぶ。また、MRPにより倉移を計画し、これに基づいて移送することを計画倉移とか自動倉移といい、計画以外に発生する倉移を計画外倉移とか緊急倉移などという。

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関連用語: 計画外入出庫


加重平均法

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棚卸資産評価や出庫金額算出の手法の1つで、異なる単価の在庫品を受入れても、その単価に数量を加重して計算する方法である。たとえば、右の図の受入単価は、1日、7日、15日、24日それぞれが異なっている。この場合、加重平均法では、受入総金額25,000を受入総数量110で除して、これに残高40を掛けて棚卸資産9091を算出する。
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(25,000÷110)×40=9091


関連用語: 平均原価法

Order Point 発注点

在庫管理手法の1つである定量発注法で用いられる、発注を促す在庫量を示している。これは、一般に発注点とか注文点、それにオーダーポイントを略してOP点などと呼ばれる。


関連用語: 定量発注法

移動平均法

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Moving Average

棚卸資産評価や出庫金額算出の手法の1つで、月末とか期末とかの棚卸の時に計算するのではなく、在庫品を受入れるたびに、その時点での単価を算出する方法である。


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40×268=10,720

関連用語: 平均原価法

一斉棚卸

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Simultaneous Stocktaking

ある時期に、倉庫や工程それに外注先などにある、あらゆる品目を一度に棚卸することをいう。これに対し、倉庫だけの棚卸を倉庫棚卸といい、工程や外注先の棚卸を仕掛棚卸という。


関連用語: 棚卸

安全在庫

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Safety Stock

SS(Safety Stock)などとも略され、発注から入庫までの期間、いわゆる購買リードタイムの間に予想される消費量と実際との誤差を考慮して、ある一定のサービス水準を保証しようとするものである。図1で示したごとく、発注から入庫までの購買リードタイムの間の消費量に変動がある。この変動にどの程度対応するかといったサービスの度合、つまりサービス率でもって安全在庫量が決まる。一般に、サービス率は安全係数に変換されており、安全在庫量は次の式によって求められる。

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図1 誤差の正規分布



また、MRPにおいて安全在庫は、引当計算(正味所要量計算)の対象とする場合としない場合がある。対象とする場合は、安全在庫も現在庫の一部として、そのまま引当計算を行い、最初に作成された予定オーダーに安全在庫量を加える方法がとられる(図2)。これに対し、引当計算の対象としない場合は、現在庫から安全在庫を差引き、この結果を使用可能在庫として計算を行う。(図3)。

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図2 引当計算の対象とする場合

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図3 引当計算の対象としない場合


関連用語: 在庫

後入先出法

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Last-in First-out

棚卸資産評価や出庫金額算定の手法の1つで、後に入庫したものから順に出庫されるものとして計算する方法である。これは、タクシーとお客のようなもので、タクシーが倉庫で数人のお客を在庫品に例えることができる。つまり、あとから乗車したお客(在庫品)が、先に乗車したお客よりも早くタクシー(倉庫)を出ることになる。この方法では、当初入庫された在庫品は余り動かないため、ある程度一定した棚卸額が維持されることになる。


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関連用語: 原価法

OP品目

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Order Point Item 発注点品目

Order Point品目の略で、発注点を使って手配をし、在庫管理される品目のことである。


関連用語: 定量発注法

LIFO

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Last-in First-out 後入先出法

Last-in First-out の略で、後入先出法と呼ばれる棚卸資産評価の方法である。これは、後に入庫したものが先に出庫されるものとして計算される。詳細は後入先出法を参照。


関連用語: 原価法

FIFO

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First-in First-out 先入先出法

First-in First-outの略で、先入先出法と呼ばれる棚卸資産評価の方法である。詳細は先入先出法を参照。


関連用語: 原価法

ABC分析

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ABC Analysis 使用金額の累計と在庫品の累計点数との関連により、在庫品をABCにランク付けを行い、その重要度から差別化を図り、重点管理にそなえるものである。たとえば、図のようにA、B、Cの各品目を分類し、A品目は重点管理をし、逆にC品目は手抜き管理をする。これは、在庫管理の手法として広く用いられるが、循環棚卸(サイクルカウンティング)などにも使用される。

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品目

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Item、P/M

製品、組立品、部品、原材料などの"もの"自体を指す。しかし、一般に品目と呼ぶ場合は、I/M(Item Master)とかP/M(Parts Master)とも呼ばれ、部品表を表現するために必要なマスターデータの1つを指すことが多い。この場合、生産活動に必要な"もの(アイテム)"で一意に決まる情報を1つにまとめ、品目番号で参照可能にしたデータを品目という。 品目に含まれる項目には、品目番号、品目名称、ロットサイズ、リードタイムなどがある。

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関連用語: 技術データ部品表


一般在庫品

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General Inventory Goods

製品をつくるうえで、次の理由により、自然と在庫がたまってしまう品目を指す。これは、生産方式上、やむなくたまる在庫品で、経営からみて本質的になくてもよい在庫である。このことから、一般在庫品を消極的在庫品などともいう。
● 能力のアンバランスによる在庫:前工程の能力が大きく、後工程の能力が小さい場合、水があふれるがごとく、自然と在庫ができてしまう。
● 段取替えをいやがる在庫:段取にかなりの時間を費やすため、大ロットでしか作業をしない場合、その時に必要でないものまで、まとめてつくってしまい、これが在庫となる。
● 引当が忘れられている在庫:在庫の把握が適切でなかったり、また本来非在庫品なのだが在庫ができてしまい、計画作成時に引当の対象からはずされているような場合。
● 月末集中生産による在庫:月別の生産計画を立て、そのままの形で現場に指図している場合によく起こる。組立工程では、月の後半5日間くらいで追込み生産をする。このため、月の中旬から下旬にかけて、工場には組立部品が所狭しと在庫されている。
● 基準値の見直しを忘れている在庫:発注や製造の計画をする時に使用するリードタイムやロットの数量、それに不良率などの基準値を1度設定したままで、見直しを忘れている場合。このような時、ものが早く入ってきたり、また多くの不良を見込んで余分につくってしまい、在庫となってしまう。
この一般在庫品に対し、経営上、積極的に在庫する品目を政策在庫と呼ぶ。


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関連用語: 在庫品

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